皆様、こんにちわ!

出雲トータル不動産の ひらた です。

 

聖夜に贈る、お星様になったシロちゃんのお話。

とうとう最終回です。

 

引越ししてからも、荷解きや片付けものに追われて、やっと落ち着いたのが3月にもなってからでした。
思ったよりも荷物が多く、狭い部屋の中は引越し当初、ダンボールの山に埋もれ、私と母はダンボールの隙間に出来た通路で毛布に包まって寝ていたくらいでした。
シロちゃんの事も気掛かりでした。
おばさんからの電話によると、シロちゃんは私達が引越ししてから、とても寂しそうにしているそうです。
後から聞いた話では、少し調子も悪そうとの事でした。
私は仕事のお休みの日に、シロちゃんに会いにチクワを持って出掛けました。
4回程、シロちゃんに会いに行ったのですが、会えたのは2回程。
シロちゃんは、どこかに遊びに行ってる事もありました。
最初は、じっとこちらを見ていたシロちゃんですが、私とわかると、暫くの間会っていなかったのにも関わらず、急いでこっちに向かって走って来ます。
アパートの取壊しの時に、一緒に壊してもらう予定の古い水屋の上で、シロちゃんは日向ぼっこしながらチクワを食べ、私に撫でてもらえるのがとても嬉しそうに頭を擦りつけて来ました。
そして、私が家の中へ入るのかと、以前と同じようにうちの玄関の前に座り、扉が開かれるのを待っています。
私は「もう、そこはうちの家じゃないんだよ」と、首を傾げて私を見るシロちゃんに言い、少し感傷に浸りながら帰り支度をします。
シロちゃんは「車に乗せて」と、車の中に入ろうとしますが、おばさんの側から離す訳には行きません。うちに連れて帰る事も出来ません。
「また来るからね」と、シロちゃんに言い、私は心残りのあるまま、置き去りにされるシロちゃんを振り返りました。

そんなある日、おばさんが、一大決心をしてくれました。
おばさんの引越し先に、シロちゃんを連れて行ってくれると言うのです!
その言葉に、私と母は大喜びでした。
おばさんは、「またシロちゃんに会いにうちに来てね」と、言ってくれ、私はその日を心待ちにしていました。
あんなにも、おうちの中に入りたがっていた シロちゃん。
雪の降る寒い日も、お外でダンボールハウスのない時には、うちの洗濯機の横にある古いカゴの中で身を丸め、時には荒んだ瞳をし、雪を被りながら寒さを凌いでいた事もありました。

やっと、シロちゃん”憧れ”の「家猫」になれる日が来るのです!

私は、おばさんの引越しがとても楽しみでした。
しかし、4月に入ったある日、おばさんから悲しい報せを聞いたのです。
3月も終わりになる頃、シロちゃんが突然姿を見せなくなりました。
そして、大家さんがおばさんにシロちゃんの事を知らせてくれました。
シロちゃんは、大家さん家の倉庫の中で、硬く横たわり死んでいたのです。
うちに報告するおばさんは、ボロ泣きでした。
シロちゃんは、兄弟猫の黒猫の女の子と同じ場所に、おばさんに埋葬してもらいました。
桜の木の下で、春になるとピンク色の綺麗な花びらの舞う、川の側で飲み水にも困らないところです。
うちの子も、その近くに埋葬した事があります。
猫缶やカニカマのお弁当を持たせてもらって、おばさんは大家さんに貸してもらったスコップで土を掘り、シロちゃんを大切に悼んでくれました。
私もボロ泣きです。
シロちゃんが、家の子になりたがっていた事は、とてもよく知っていました。
あんなに人間に甘え、いつも皆と一緒にいたがっていたシロちゃんでした。
うちの子が家の中に入るのを、あんなにも羨ましそうに眺めていたシロちゃん。
やっとの事で、シロちゃん憧れの「家の子」になれる時が来たのに、シロちゃんはその日を待てずに、逝ってしまったのです。
私が、最後にシロちゃんに会いに行った時、シロちゃんはおらず、ダンボールハウスもシロちゃんのご飯やお水の食器も玄関の前から片付けられていました。
私はシロちゃんはきっと、おばさんにおうちの中に入れてもらって、家猫修行をしているんだと思っていました。
その片付けられた光景に、やたら寂寥とした寒々しいものを感じていましたが、全てを良い方に考えていました。
実はもうその時、シロちゃんは既に、虹の橋の袂へ行ってしまっていたのです。

おそらく、シロちゃんの死因は、病気によるものだったと思います。
他のノラ猫とケンカをして、いつも横腹に血が滲み、膿んでいた大きな傷がありました。
瘡蓋になって直りかけても、また新しく傷が出来、慢性的な怪我になっていたのです。
咬み傷による猫エイズの感染や白血病、シロちゃんは私達が引越しする時に、片目が赤く出目金のように飛び出ていました。
猫風邪によるものか、他の猫とのケンカでこうなったのか。猫風邪から失明する事もあるのです。
チクワを持って遊びに行った時には、その瞳は元通りになっていました。
しかし、瞳の色は青色に変わり、金色と青眼のオッドアイになっていました。
おそらく、青色になった瞳は、見えなくなっていたのかと思います。
家猫で病気にもかからず、健康的に過ごす事が出来れば、猫は20年くらい生きられると言います。
その反面、お外で暮らす子は、交通事故や病気、または飢餓などで数年しか生きられません。
シロちゃんは、5年の命でした。

おばさんは、病気で長期入院した時に、目の手術をしました。
視力はかなり悪いものになっていましたが、失明は免れました。
もしかしたら、それはシロちゃんが持っていってくれたかもしれません。

お葬式の日の雨を涙雨と言います。
飼い主が流した涙は、死んだペットの飲み水になるとも言われています。

何れにせよ、シロちゃんは今は健康な体に戻り、寒さも感じない緑の草原で、飲み水や食べ物にも困らず、仲間と一緒に楽しく暮らしているはずです。
きっと、お星様になったうちの子とも、今は仲良く遊んでいる事と思います。
いつか、ずっと先の未来に、人間も寿命を全うする日が来ます。
それは、まだまだ遠く先の未来だと思いますが、虹の橋を一緒に渡るまで、シロちゃんは居心地の良い草原で私達の事を待っていてくれていると思います。

おばさんが、引越ししたその翌日、私達の住んでいたアパートは取壊されました。
今はもう、そこには、姿形もありません。
そこに住んでいた人間も猫も、今は別の場所で思い出と共に暮らしています。

 

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お星様になったシロちゃん。その3。